意外と知らない?キャッシュとcookie(クッキー)の違い

2021/01/08
カテゴリー: ウェブ関係

Webサイト、ホームページを見ているときに「キャッシュクリア」や「cookieを有効にしてください」といったキーワードを目にしたことはありませんか?どちらも何となく「スマートフォンやパソコンに残る記録」といったイメージがあるかもしれませんが、厳密に言うと別のものです。

今回は、「聞かれても意外と説明できないかも…」なキャッシュとcookie (クッキー) の違いについて、わかりやすく解説します。








目次

  1. 1.キャッシュとは?
     1-1.メリット
     1-2.デメリット
  2. 2.クッキー(cookie)とは?
     2-1.メリット
     2-2.デメリット
  3. 3.定期的なクリアがおすすめ!
  4. 4.まとめ



キャッシュとは?


キャッシュ(cache)とは、Google Chrome(グーグルクローム)やsafari(サファリ)といったウェブブラウザで見たページを一時的に保存しておく仕組みのことです。

画像や文章を読み込むためには時間がかかりますよね。例えば、毎日Googleにアクセスして検索しているのに、「Googleのロゴ画像を読み込むために毎回時間がかかる…」なんてことになると「さっきも見たサイトなんだから、毎回ゼロから読み込まなくてもいいじゃない!」と思いませんか?

この読み込み時間を短縮してくれるのがキャッシュ機能です。

普段は倉庫に入っているファイルの中で、最近使ったものだけを常にデスクに置いておく機能、というようなイメージでしょうか。

ちなみに、カタカナ表記なので「現金」を意味する「cash」と間違われがちですが、「隠し場所」などを意味する「cache」が語源です。区別するために「キャッシュメモリ」と呼ぶこともあります。




メリット

キャッシュとは?」で前述したとおり、一度見たページの読み込みが速くなるのが最大のメリットです。

例えば、「①ページA ②ページB ③ページA」という順番でサイトを見たとき、キャッシュ機能があれば、すでに①でページAのデータを読み込んでいるので、③ではほとんど読み込み時間がかかりません。

ですが、キャッシュ機能がなければ、③の段階でまた最初からデータを読み込むので、表示されるまでの時間がかかってしまいます。




デメリット

便利なキャッシュメモリ機能ですが、「最新の情報が反映されないときがある」というケースもあります。

「自社のホームページを改装したのに、改装前のデザインで表示される」「画像や文字の間違いを修正したのに直っていない」という場合は、変更前の情報がキャッシュに残っていることが原因である可能性が高いです。

ページにアクセスする際、新しい情報を読み込みなおすのではなく、キャッシュに残った履歴を引っ張り出してきて表示してしまうんですね。

これらの症状は、キャッシュクリアを行うことで改善されることがあります。




クッキー(cookie)とは?


Webサイトに訪れたユーザーを記録しておく仕組みのことです。WebサービスやSNSにログインする際、IDやパスワードの入力が省略できるのは、このcookieの機能によるものです。

ホームページなどにアクセスすると、サーバーからcookieが発行されます。次回以降の訪問では、サーバー側がユーザーのcookieを読み込むことで「あなたは前回いらっしゃった○○さんですね」と認識して、IDなどの入力が不要になります。顔パスや会員証の発行と近い仕組みですね。

cookieによる記録はもちろん機械的なものなので、利用したからといって名前や住所といった個人情報が直接知られることはありません

ちなみに、cookieの由来は諸説ありますが、固有のデータをやりとりすることでユーザーを区別する「マジック・クッキー(magic cookie)」からきているという説が有力なようです。

他にも「保存食であるクッキーが由来」「占いの文章が中に入っているフォーチュンクッキーが由来」という説もあるんだそう。スペルも食べ物のクッキー(cookie)と同じなのが面白いですね。




メリット

アクセスしたユーザーを認証する機能なので、ID・パスワード・メールアドレスといったログイン情報の入力が省略できます。

また、ユーザーの好みや興味に合わせた情報が表示されるという点もポイントです。YouTubeなどの動画サイトで、「関連動画として次々面白そうな動画が表示されて、延々と見てしまう…」なんて経験はありませんか?

これもcookieの機能によるものです。ユーザーが見たサイトや購入した商品などから、関連するものを自動で表示する仕組みです。

ユーザーから見れば「サービスを利用するほど自分が使いやすい形にカスタマイズされる」こと、サービスの提供側から見ても、「本当にその商品を求めている相手に広告などが表示される」こと、というメリットがあります。




デメリット

Cookieそのものから個人情報が漏れる可能性は低いですが、スマホやタブレットが他人の手に渡ってしまった場合、利用サービスに勝手にログインされることがあります。

あるいは、ネットカフェや他人のデバイスを借りてログインを行った際、cookieを削除しないと、同じく他人がログインしてアカウントが乗っ取られてしまう危険性も。

また、「間違って全く興味のないリンクをクリックしたら、関連広告がずっと表示されて煩わしい…」ということもあります。

デバイスの紛失に関しては、本体に難解なパスワードをかけること。

他人が利用するデバイスでのログインや、間違ったクリックによる広告の質の低下などは、cookieを削除することでトラブルを防ぐことができます。




定期的なクリアがおすすめ!


キャッシュもcookieも便利な機能ですが、大量にデータをため込むと表示が遅くなる、という本末転倒な事態になることも。

あまり利用しないサイトやサービスの情報で動作が重くなるのは非常にもったいないですし、セキュリティ的な面から考えても、定期的な削除を行うことをおすすめします。

キャッシュやcookieの削除方法はデバイスやブラウザによって異なりますが、たいていは「設定」「オプション」「ツール」などのメニューから「一時ファイルの削除」や「キャッシュクリア」「個人データを削除」などから消すことができます。

ご自身が利用されているデバイスやブラウザをよくご確認の上、ヘルプやサポートページをご参照ください。




まとめ


ページの読み込みを速く行える「キャッシュ」と、ログイン情報の入力を省略したり、ユーザーに合わせた関連項目がカスタマイズされる「cookie(クッキー)」の違いについてご紹介しました。

どちらもWebサービスを快適に利用するために必要なものですが、記録を溜めたままにしておくと、かえって使いづらくなったり、個人情報が知られてしまったり…ということもありえます。

デバイスのロックや定期的なデータの削除などで、セキュリティ意識を高く持っていきたいですね。

ライター:野倉




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